こんな症状でお悩みではないですか?
- 腹の上部あたりに痛みを感じる
- 最近食欲がなく、体重が減少している
- 皮膚や白目が黄色に変色している
- 腹部にこりや腫れが感じられる
- 皮膚や白目が黄色に変色している
膵臓がんとは
膵臓がんは、膵臓に発生した悪性腫瘍です。膵臓の膵管という部分の上皮から発生するものを「膵管がん」といい、これが膵臓から発生する悪性病変の大部分を占めています。一般的に、膵臓がんとはこの膵管がんを指します。
膵臓がんの症状
初期段階でみられる症状は、腹痛や背中の痛み、肌が黄色くなる黄疸などが挙げられますが、無症状の場合も多いです。段階が進むにつれて、下痢などの消化不良症状や体重減少などがみられるようになります。いずれの症状も膵臓がん特有のものではないため、これら症状が現れても膵臓がんと気付かないことが多く、注意が必要です。
膵臓がんの検査
画像所見
膵臓がんの検査として一般的な方法としては、超音波検査やCT、MRI、超音波内視鏡、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)などが挙げられます。特に超音波検査は体への侵襲も少なく、膵臓がんのスクリーニング(がんの可能性の有無の判定)に最適な検査とされております。また、CTでは膵臓のみならず、周囲の臓器との位置関係や浸潤範囲を評価することができます。
採血(血液検査)
血液検査も膵臓がんを調べる有効な検査の一つです。採血した血液から、血中に含まれる膵臓の酵素である血清アミラーゼ、エラスターゼ1などを調べます。また、がんが生み出す物質を検出できる「腫瘍マーカー」と呼ばれるものを調べるために血液検査をすることもあります。
膵臓がんの治療法
膵臓がんに対する根治的治療は手術です。手術には、「膵頭十二指腸切除術」、「膵体尾部切除術」、「膵全摘術」があります。手術ができないような場合には、抗がん剤治療、放射線治療が選択されます。
手術治療の合併症リスク
膵臓がんの手術は膵臓の一部を切り取るため、その後消化吸収がうまくできなくなくなり、栄養状態が不安定になったり、糖尿病が悪化したりすることがあります。 また、膵臓を切り取った部分から膵液が漏れることがあり(膵液ろう)、感染、腹膜炎、出血が発症することがあります。
手術治療の回復期間
手術方法により異なりますが、一般的に術後2~6週間で退院できます。ただし、腸とつなぎ合わせる部位が多くなるほど、退院まで時間を要します。また、上記のような合併症が発症した場合は、程度にもよりますが1~2週間入院期間が延長することが一般的です。
胆道がんの予後、生存率
膵臓がんは、がんの中でも診断と治療が非常に難しく、膵臓がんと特定できた段階で手術が可能な患者様はわずか20%程度にすぎません。また、手術を行なっても術後の再発率が高く、1年生存率は78.9%、5年生存率は34.1%です。(全がん協加盟施設の生存率共同調査 全がん協生存率 より集計(2023年9月現在、対象データは、診断年が2012年~2014年の最新3年間とした))