「乳がんのエコー検査ってどんな検査?」
「エコー検査で乳がんは発見できるの?」
「マンモグラフィとエコーって、どう違うの?」
このように、疑問に思っている方はいませんか。
乳がんは乳腺にできる悪性の腫瘍のことで、女性のがんの中で最も多いのが乳がんです。しかし、早期発見すれば、およそ90%は完治するといわれています。乳がんの早期発見には、セルフチェックにマンモグラフィ、そして乳腺エコー検査があります。
そこで今回は、乳腺エコーについての説明やマンモグラフィとの違い、検診でのエコー検査について、エコー検査で見られる乳がんの兆候について解説します。また、検診ではエコー検査とマンモグラフィどちらを選べばよいかについても説明しています。ご参考にしてください。
また、どこで乳がん検診を受けようか探している方は、北千住駅より徒歩2分のところにある東京千住・尚視会健診プラザにどうぞお越しください。女性専用スペースに、レディースドックもご用意しております。
乳がん検診の代表的な検査
今回は、エコー検査の概要やマンモグラフィー検査と乳腺エコー検査の違い、エコー検査による乳がん検診の特徴や乳がんの兆候について詳しく説明します。また、乳房の疾患を発見するためには、エコー検査とマンモグラフィーどちらを選べばよいかも解説します。
エコー検査(乳房超音波)の概要
上半身の衣服を脱ぎ、ベットに横になった状態で乳房全体をみる検査です。検査する場所によっては、腕を挙げてもらうことがありますが、基本的に仰向けの状態でおこないます。検査の時は、女性の超音波検査士が担当しますのでご安心ください。
エコー検査は、まず皮膚に検査用のゼリーを塗り、超音波プローブ(超音波の出る器械)をあてます。超音波が組織を通過するときに、繊維部分では多く吸収され、水分の量の多い組織では吸収されにくいので、その差が白と黒の陰影として描出され画面に映ります。プローブを上下左右に動かしながら、施行者がリアルタイムに映し出された画像をみて観察します。
エコー検査で使用される超音波は無害で、胎児や小さいお子さまの検査にも使用できるものです。そのため、妊娠中や妊娠の可能性がある方、放射線検査であるマンモグラフィを受けることができない方でも検査可能です。
そして、エコー検査では触診では分かりにくい、小さなしこりを発見することができます。乳房の深部にあるしこりや乳管の状態、腫瘤の性状がわかるのもエコー検査の特徴です。そのため、しこりが良性か悪性かの判断もすることが可能です。さらに、わきの下のリンパ節転移の有無も調べることができます。しかし、小さな石灰化を見つけるのには適していません。
エコー検査の短所は、検査をおこなう医師や超音波検査士の技量に左右されることです。リアルタイムに画面に映る画像を観察し判断するため、施行者の経験や知識によって診断に多少のずれがでることがあります。
マンモグラフィとの違い
検査自体に痛みがないのは、エコー検査です。マンモグラフィでは、乳房を器械で圧迫して検査するため、多少痛みが生じます。そして、マンモグラフィは放射線による検査になるため、妊娠中や妊娠の可能性がある方には適しません。前述したように、エコー検査は超音波検査であり、放射線被ばくがなく、どなたでも受けることが可能です。
また、マンモグラフィは乳腺密度が高い方、つまり乳腺が発達している20代や30代の女性では、検査の信頼性が低くなるため向きません。一方、エコー検査は、乳腺密度が高い場合でも、検査の信頼性には影響しません。
マンモグラフィについてもっと詳しく知りたい方は、コチラを参考にしてください。
エコー検査による乳がん検診の特徴
乳がんを早期発見することができるエコー検査。当検診センターでは、エコー検査による乳がん検診を行なっています。
エコー検査の特徴を、3つ紹介します。
- 痛みがない
- 幅広い年齢層の方が受けられ
- 乳房の状態を詳細に観察できる
乳腺エコー検査は、事前の準備が必要ありません。そのため、検診当日に受けたいと希望していただいても構いません。検査を希望する方は、お気軽にお声かけください
痛みのない検査
エコー検査は、検査自体に痛みを生じる検査ではありません。超音波プローべを皮膚にあてるだけの検査です。マンモグラフィのように乳房を圧迫しないため、痛みはないです。そのため、身体的苦痛を感じることなく、検査を受けていただけます。
幅広い年齢層の方が受けられる
10代から高齢の方でも、乳腺エコー検査は受けることができます。超音波検査であるため、妊娠中や妊娠の可能性がある方でも、安心して受けれます。エコー検査は、妊婦さんが産科で受ける、胎児の状態を観察する検査と同じであるため、安全性は分かりやすいでしょう。幅広い年齢層で、どの状態の方でも受けることができるのはエコー検査の特徴の1つです。
乳房の状態を詳細に観察可能
乳房の表面から、内部の様子を観察することができる検査です。乳房の腫瘤の有無だけでなく、腫瘤の大きさや性状などまで知ることができます。腫瘤の辺縁や内部の様子も観察することができるため、腫瘤が良性か悪性か、判断することも可能です。
エコー検査で見られる乳がんの兆候
エコー検査は、自分でしこりに気づき受診した場合や検診で要精密検査になった場合に行う検査です。乳がんの兆候を知るために、欠かすことができない検査法の1つになります。
エコーを乳房にあてることで、正常な乳腺は白く、乳がんは黒く描出されます。そのため、腫瘤の有無を確認できます。さらに、性状や境界線を観察するのに優れています。
以下では、エコー検査ではどの程度、乳がんの兆候を知ることができるのが、解説していきます。
腫瘤(しゅりゅう)の有無
腫瘤とは、周りの組織と異なる塊のことです。がんの可能性があるため、発見されたら精密検査が必要です。
エコー検査の画像では、腫瘤は黒く映ります。そのため、乳がんの可能性がある腫瘤の有無を観察することができます。また、マンモグラフィでは見つけにくい、小さな腫瘤も見つけることができます。
しかし、すべての悪性の腫瘍が、エコーでわかるわけではありません。石灰化がきっかけで見つかる非浸潤ガンなどは、エコーでは見つけにくいことがあります。
腫瘤の境界線
エコー検査では、腫瘤の境界線を明確に描出することができます。腫瘤の境界線がくっきりしているものは良性です。一方、境界線が不明瞭なものは悪性になります。
エコー検査では、腫瘤の境界線も観察できるため、良性か悪性かある程度、診断することができます。
もし腫瘤があり、良性か悪性かの確実な判断をするためには、エコー検査だけではなく、組織検査を受けなければ分かりません
エコーパターンの変化
乳がんと言っても、さまざまな組織形態があり、形や見え方が異なります。腫瘤は大きく分けて、のう胞性、混合性、充実性の3つのパターンに分けられます。エコー検査では、腫瘤内部が描出されるので、腫瘤を3つのパターンそれぞれに分類することが可能です。
マンモグラフィでは、腫瘤の性状まで描出されないので、性状まで知ることができるのはエコー検査だけです。
エコー検査とマンモグラフィのどちらを選べば良い?
エコー検査は痛みや被曝の心配がなく、小さな腫瘤の発見や腫瘤の性状まで描出できる検査なので、マンモグラフィより優れているように思われます。しかし、石灰化の発見はマンモグラフィに優れています。ただし、石灰化が大きくなると、どちらの検査でも発見することはできます。
そして、20代〜30代の方は乳腺が発達しているため、マンモグラフィでは腫瘤の発見が困難な場合があります。そのため、エコー検査の方がよいとされています。40代以上の場合は、マンモグラフィの検査が有効とされています。
さらに、生理中や生理前は女性ホルモンの影響で乳腺の組織が増殖します。そのため、生理前から生理中はマンモグラフィは適しません。マンモグラフィを受ける際は、検査の感度を高めるために生理後に受けることをおすすめします。
それぞれの検査を選択する目安がありますが、より正確に乳がんを発見することができるのは、エコー検査とマンモグラフィの組み合わせです。どちらかを選択する場合は、ご自身の目的や状態によってどちらの検査を受けるか決めましょう。迷う場合は、医師や健診スタッフへご相談ください。
東京千住・尚視会健診プラザではレディースドックをご用意しております
乳がんは早期発見で治癒しやすいがんです。早期発見するために、エコー検査やマンモグラフィによる乳がん検診が重要になります。
東京千住・尚視会健診プラザでは、乳がん検診のためのエコー検査とマンモグラフィに加え、子宮がん検診も加えたレディースドックを行っております。女性専用スペースにて、女性の超音波検査士が検査を行いますので、安心してお越しください。もし精密検査が必要となった場合、関連施設にて対応することもできます。
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