子宮頸管ポリープ
子宮頸管(子宮の入口部分)に、ポリープと呼ばれる良性腫瘍ができることがあります。ポリープができる原因は明らかではありませんが、女性ホルモンや、細菌感染に起因する炎症が関係しているとされています。
症状
自覚できる痛みはありません。なお、ポリープは出血しやすいので、激しい運動、排便時のいきみ、性交などで出血が起きることがあります。 また、おりものに変化が生じ、量が増えたり、色が茶褐色になったりすることがあります。 多くの場合、婦人科検診の時に見つかり、治療に繋がります。
子宮頚管ポリープの検査と診断
子宮頸管のポリープは、腟鏡で観察するだけで診断可能です。したがって、子宮がん検診で偶然見つかることも多いです。 子宮頚管ポリープは多くは良性腫瘍ですが、稀に悪性のものがあります。したがって、ポリープを切除後、病理検査でポリープの性状を調べます。
子宮頚管ポリープの治療
子宮頚管ポリープ切除術
ポリープが見つかれば、周囲の分泌物や血をきれいにした後、ポリープ切除を行います。痛みはほとんどありませんので、麻酔はしません。ポリープ切除は数分で終わります。 切除したポリープを病理検査に回し、良性か悪性かを調べます。 ポリープを切除した後、出血などが長期間続く場合、子宮頸がんの有無を調べるための子宮頸がん検診や、子宮体がんの有無を調べるための子宮体がん検診を実施します。検査から治療・術後までの流れ
1診察
症状の有無をお聞きするとともに、内診で子宮頚管ポリープの有無を調べます。経腟超音波検査によって診断することもあります。
2手術
ポリープがあれば、それを切除します。切除手術は数分で終了します。ポリープが太い場合は、電気メスを用いて切除することがあります。
術後の注意点
- 出血がほとんどなければ、手術当日から入浴できます。ただし、長時間の入浴は好ましくありません。出血があれば、シャワーだけに留めてください。
- 術後数日間、出血や茶褐色のおりものが出る場合があります。
- 大きいポリープを除去した場合など、出血が止まらない場合は、速やかに受診してください。
- 約2週間後に病理検査の結果をお伝えしますので、再度受診をお願いします。