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更年期障害

更年期障害

更年期は、閉経前後の10年間くらいの期間を意味し、その時期には女性ホルモンを分泌する卵巣の機能が低下するために、女性ホルモンの分泌が減少します。この時期、多くの女性が様々な不調に悩まされます。平均閉経年齢は約51歳で、40代半ばから50代半ばの期間に更年期に入る方が多いですが、個人差があって、30代後半で更年期障害が生じる方もいます。 更年期障害の症状は多岐にわたり、各人の症状が異なるため、他の疾患を更年期障害と勘違いしてしまうことがあります。このため、本来治療すべき疾患を見逃してしまうケースも少なくありません。 実際、貧血、高血圧、糖尿病、甲状腺疾患、悪性腫瘍、心疾患、うつ病などの病気が原因の可能性もあります。自己判断せず、気になる症状がある場合は医師にご相談ください。

更年期

更年期障害の症状

更年期には、様々な症状が現れます。例えば、ホットフラッシュ(顔のほてり)、のぼせ、手足の痺れや冷え、多汗、動悸、イライラ、不安感、うつ状態、意欲低下、不眠、もの忘れ、倦怠感、疲れやすさ、めまい、立ちくらみ、耳鳴り、むくみ、関節痛、乳房の痛み、かゆみ、眼や口・肌の乾燥、頭の重さ、頭痛、肩こり、腰痛、頻尿、尿漏れ、性交痛、抜け毛、薄毛などが挙げられます。また、骨粗しょう症、高脂血症、高コレステロール血症、動脈硬化なども発症しやすくなります。
高齢になっても健康的に過ごすためには、若いうちから卵巣機能を意識しながら健康管理を行うことが大切です。当院では、更年期障害やプレ更年期障害でお悩みの方に、漢方治療、ホルモン補充療法、プラセンタ療法、点滴治療などを行っていますので、お気軽にご相談ください。

更年期障害の治療方法

更年期障害の主な原因は、エストロゲンの減少です。そのため、不足したホルモンを補給するホルモン補充療法が行われます。この療法では、エストロゲンとプロゲステロンを一緒に投与し、生理が起きていた頃のホルモン状態を人為的に再現します。もし、エストロゲンのみ投与すると子宮体がんの発症を招いてしまうため、子宮のある方にはプロゲステロンも投与して、子宮体がんの発症リスクをできる限り減らします。お薬は内服薬と外用薬(塗り薬・貼り薬)から選べますので、お気軽にご相談ください。なお、ホルモン補充の治療中に乳房の緊満感、腹部の張り、不正出血などの症状が出ることがあります。症状が激しい場合はそのままにせず、当院までご相談ください。また、ホルモン補充療法の副作用として、血栓のリスクや、長期投与により乳がんの発症リスクが多少増加するため、定期的な検査で体調管理をする必要があります。治療を5年以上続ける場合は、定期的に状態をお伺いしながら治療方針を検討することが大切です。