心電図異常を指摘された場合
心電図に異常があって受診する際、精密検査を受けることが大切です。心電図検査で何がわかるのか、異常がある場合の精密検査ではどのような検査を行うのかご説明します。
心電図検査とは
心臓の筋肉(心筋)に流れる電流が伝わることで心臓全体を刺激し、心臓の拍動が起こります。心電図検査では、心臓の電気的活動が規則的か心臓全体に伝達されているのかを確認するために、体表面につけるセンサーから読み取ります。
心電図異常が起きた時の心臓の様子
心電図に異常が見られるとき、心臓の電流が正常でない・不規則で脈拍のリズムが乱れている状態になっています。心電図異常には正常亜型(病気でなく、治療不要なケース)・病気が原因のもの・不整脈とあります。
病気ではなく、治療不要なもの
- 幼少期からある右脚ブロック
- 若者の場合、脈の間隔が呼吸の関係で一定に保たれなくなる呼吸性洞不整脈
治療が必要になることもある場合
- 心房期外収縮
- 心室期外収縮
治療や精査が必要な場合
- 完全房室ブロック
- 心房細動、心房粗動
- 心筋虚血、心筋梗塞、狭心症
不整脈は無症状であるものでも、突然死を招くような深刻な状態になることがあります。心電図検査で精密検査が必要な場合、必ず循環器科を受診しましょう。
心電図異常での症状の有無
心電図異常であっても無症状の場合が大部分を占めます。しかし、心臓に負担がかかっている場合は動悸・息切れ・めまい・胸部不快感・むくみなどの症状が出ることがあります。
心電図異常時の検査方法
心電図異常が心臓に疾患を抱えているか確認するためには。24時間ホルター心電図・心臓超音波検査や、場合によっては心臓のCT・MRIを用いて検査することがあります。心臓病での死亡数は減少傾向にありますが、心電図に異常がなく病気でないと診断されても死因の上位に入っています。心電図では心臓病などの早期発見に役立つため、心電図異常を指摘された場合には循環器科を受診することをお勧めします。