基礎健診で重要なのは、血中脂質と空腹時血糖の2項目です。 血糖値が上がると動脈硬化が起きて心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾患を発症してしまいます。どちらの疾患も麻痺や体の機能低下、最悪の場合には命を落とすケースもある重篤な疾患です。 空腹時血糖値が100以上になると、体の血糖値が上手くコントロールされない耐糖能異常の可能性があります。

日本人の死亡理由の上位に入る食道がんや胃がんのサインは、30代から認められる場合があります。 がんのリスクを高めるピロリ菌感染症や慢性胃炎がないかどうか胃カメラ検査などで調べるのがお勧めです。当院では、苦痛なく胃カメラを検査を受けることができますので、ご相談ください。

お酒を飲みすぎると肝臓がダメージを受けます。アルコールによる膵臓や腎臓、肝臓への負担をチェックするには、基礎健診のγ-GTPという検査項目を見てみましょう。100以上の方は、お酒による生活習慣病のリスクが高いため要注意です。 毎日のようにアルコールを摂取する方は、肝臓の現状を細かく把握するために腹部超音波検査を受けるようにしましょう。

胆嚢ポリープや胆石、肝臓腫瘍、脂肪肝などの様々な疾患が発症していないかどうかを腹部超音波検査でチェックできます。このような疾患の多くは明らかな症状がないため、注意して確認する必要があります。

糖尿病が発症する危険性がこれまでよりも高いため、基礎検診においてγ-GTPや血中脂質、空腹時血糖、血圧などの項目に気をつけましょう。30代から注意してきた方は今後も引き続き注意しましょう。これまで気にしていなかった方でも、40歳になるタイミングで注意し始めましょう。

食道がんや胃がんをチェックするために胃カメラを行うのも大切ですが、40歳以上になると日本で死亡率が高い大腸がんもチェックしましょう。 そのためには、費用があまりかからずに大腸の検査ができる便潜血検査がお勧めです

50歳以上になると動脈硬化が影響して心筋梗塞や脳卒中が発症する危険性が高まるため、動脈硬化に関連する血中脂質や肝機能値、血糖値、血圧などに気をつけましょう。

前立腺がんは大きくなるスピードがゆっくりであり初期症状が現れにくい一方で、ある程度大きくなってしまった場合は転移しやすいという特徴があります。症状が出てからチェックすると転移してしまっていることもあるため、早期発見と早期治療をできるようにしましょう。まずはPSAという腫瘍マーカーを定期的に測定しましょう。

50歳以上になると心臓の病気に注意しましょう。不整脈が少し出ているだけでも心筋梗塞や狭心症などの重大な心臓疾患を発症する場合もあります。

タバコを吸う方は減ってきていますが、肺がんを発症する方は徐々に増えてきていると言われています。これまでタバコを吸ったことがない方も受動喫煙等もありますので注意するようにしましょう。特に男性は肺がんの発症率が高い傾向にありますので、注意が必要です。
当院では、早期肺がんを発見できるCT検査に対応しています。気になる症状がありましたらCT検査もご相談ください。

50代と比較しても60代で調べるべき基礎検診の検査項目は増加します。50代で注意すべき糖尿病に加えて、心疾患やがんなどをチェックするために多くの項目を調べるようにしましょう。
主に、安静時心電図や血中脂質、肝機能値、血糖値、血圧などをチェックするのがお勧めです。

60代の方は、すべての疾患の発症リスクが高まるため、この部位だけ検査をすれば問題ないというようには決められず、すべての部位を調べる必要があります。
CT検査や大腸カメラ、胃カメラなどを行って全身を検査するのがお勧めです。費用はやや高額ですが、体を細部にわたってチェックすれば目立たない部分の問題を発見できる可能性が高まります。

大腸カメラによって60歳以上で急に発症しやすくなる大腸がんと前段階のポリープを早い段階で見つけるようにしましょう。
大腸カメラで大腸ポリープを発見すれば、内視鏡下ポリープ切除術と呼ばれる大腸カメラによるポリープ切除が可能です。ポリープを切除すれば大腸がんの発症リスクが低くなるため、大腸カメラが未経験の方は早めに大腸カメラを受けましょう。